「横山道徳教育研究所」の設立にあたって

17年続けてきた近畿での「横山利弘先生を囲む道徳教育研究会」を閉じようとしたところ、多くの方々から継続の希望の声が上がってきました。中でも「道徳教育について学ぶ機会と場所が無くなる」という声は無視しがたく、再考することといたしました。その結果、この際に先の研究会が抱えていた問題を可能な限り解消し、名実ともに新しく、研究所を設立して再出発することにしました。その詳細は「横山道徳教育研究所規約」をご覧ください。

会の組織や運営などについては一新しましたが道徳教育そのものについての考え方には変化はありません。道徳教育は、ある種の考えを教え込むことでもなければ、標準的な行動様式を指導することでもなく、道徳性(道徳的判断力・心情・実践意欲)という人間の心の働きを子ども自身で育むことができるように支援したり、援助したりすることであると考えています。

 こうした教育活動を実際に行うためには単なる指導技術の学習に止まらず、人間と教育の本質についての深い理解を求めて私たち自身が学び、研究し続ける必要があります。そういう研究をするためにこの研究所を設立します。

令和4年9月20日           横山利弘